前川進介の政治日記
パパママ教室で自己肯定感の高め方を知ろう!
こんにちは。
市民から行政への不満を聞くと、それを市政に反映させようとするのが我々の役割ですから、私は普段から市役所や教育委員会を批判的に見ています。とは言え、基本的に私は建設的な批判をしているつもりなので、職員の皆さん、勘弁して〜。
さて、3月の予算委員会でも、母子保健の産前産後サポート事業において「パパママ教室を開くなら、ぜひそこで自己肯定感の高め方を伝えるべきではないか」という旨の質疑をしました。詳しくは後述しますが、その方が市民生活を向上させることができるし、行政としても助かるはずですからね。
当初、健康課としてはその予定はなかったようですが、その質疑を受けて再考してくれまして、後日、自己肯定感について一度詳しく話を聞きたいと打診されました。そして先月丹波市健康センターミルネにて、その健康課の課長はじめ6名の職員に、自己肯定感の高め方と子どもの権利擁護の関係性などについて、理解を深め合う機会を設けていただきました。
私からお伝えした内容をざっくり説明すると、
・自己肯定感は主に3歳までの親等との関わりの中で育まれやすい(もちろん3歳過ぎても育まれるので、いくつになっても遅きに失するということはない)。
・人は甘えたい時に甘えると安心するが、その状態に不自由さも感じる。だから甘えに満たされると自立に向かいだす。自立していると自由だけど、不安に襲われることもあり、そんな時はまた甘えに戻ってくる。そしてまた甘えに満たされると自立に向けて・・・
・この「甘え」と「自立」を行き来する上向きのループに乗せることで自己肯定感が育まれる。
・ところが、子が甘えたい時にネグレクトや虐待をしたり、自立したい時に過保護・過干渉な関わりをしたりすると、上向きのループに乗れない。
・上向きのループに乗せることは、こどもの権利である「生きる権利」「育つ権利」「守られる権利」「参加する権利」を守ることと同義でもある。
・中でも「参加する権利」を阻害する「過干渉」が横行していて、これは国連からはしばしば指摘を受けるほどこの国に定着している人権軽視の文化でもあるが、それは江戸時代から蔓延る朱子学の影響を受けているのではないかと考えている。
・この度「こども基本法」が施行されたことにより、これから子どもの権利に関してこの国は大転換期を迎えることになる。こどもを権利の主体と認め、そのこどもの意見をどれだけ聴けるかが、重要になる。
このイラストを用いて、ざっとそんなことをお伝えしました。
それを受けて職員は、職員自身が自分の子ども時代に親からされてきた経験や、また自身が親としての子育てしてきた経験を振り返るなど、自分自身のこととして捉えてくれたようです。またさらに、この考えを業務の中でどのように保護者に伝えていくべきかという議論にも発展していたので、有意義な時間になったんじゃないかと思います。
当日の健康課の窓口には「こころ、大丈夫ですか?」というメッセージが書かれたメンタルヘルスの窓口を紹介するポケットティッシュが置いてありました。心の健康は本当に大事なことです。私も鬱になった経験があるので、よくわかります。
ただ、私のように鬱になってそれを乗り越えて〜、と死ぬかもしれないジェットコースターに乗るよりかは、最初から自己肯定感高く健やかで自分らしい生き方ができる社会の方が文化的で良くないっすか?
その鍵を握るのが自己肯定感を高める子育て支援であり、それを政策として先手先手で取り組むべきだと選挙の時から訴えてきました。
私が市議会議員になった頃は、行政にこうした考え方は皆無のように見えましたが、最近は子育て支援課も理解を示してくれているようで、今年度版の『丹波市子育てガイドブック』の冒頭に
丹波市では、すべての子どもが地域みんなに支えられ、自分は大切な存在であると自分を認め、心身共に健やかに成長し、(後略)
と自己肯定感についての記載があります。
これまでの子育て支援にこんな発想はなかったもんね。丹波市の子育て支援事業、昨年度あたりから少しずつですが着実に前進しているようで、嬉しいです。
そう言えば今日は「こどもの日」ですね。
世界中のこどもが自己肯定感高く、健やかに自分らしく生きていけますように!
(我々大人はそういう社会を創っていきましょう!)