「上水道基本料金の半額化」の2つの公約
本日、新聞折込に選挙用ビラを入れました!
そこには、これまで示していた10の公約に加えて、新たに水道事業関連で2つの公約を加えています。
その一つが「上水道基本料金の半額化」です。ㅤ
丹波市の水道料金は、上下水道合わせると県下で3番目に高く、これまで市民から「もっと安くしてほしい」という悲鳴のような要望を聞いてきました。
上水道料金が高い理由は、漏水が多いから。毎年実に3億円以上の水が漏れ出し、その補修工事に2億円以上使っています。つまり、毎年5億円以上のお金をムダに垂れ流しているので、丹波市の水道料金は高いのです。
その漏水に関して当局からは、「水道管の老朽化で破裂しやすく漏水が多い。これまでから効率的な管路更新をしている。」という説明を受けておりましたが、議会に与えられた資料を基に計算すると、今の管路更新ペースでは市内全域の工事が終わるのはなんと200年後!玄孫の代くらいですかね?そんなペースで工事して漏水が収まるわけないじゃん。
うーん、これはそもそも根本的に対策を間違えてるんちゃうかと、その資料をもらった時に疑うようになりました。
そして今年の3月、市民の方から「地面から水が噴き出している!」という漏水の連絡を受けたことをキッカケに、良いヒントをいただいたんです。
その現場に駆けつけて噴水を確認してから、上下水道部に連絡したところ、何時間か経って水道工事の業者さんが来られたんですね。そこで聞いてみたんです、
「丹波市ってなんでこんなに漏水が多いんですか?」と。
すると一言
「水圧が高いからちゃいますか?」
そりゃそうですよね。当たり前の話ですが、圧力が高ければ水道管は破壊されやすくなりますわね。そこで再び上下水道部に行き、質問しました。「なんでそんなに水圧が高いんですか?」
水圧が高い理由はこうでした。まず山の中腹にある貯水槽までポンプアップして、そこからは自重で麓の家まで水を落としていきます。そこで終わればいいのですが、丹波市は盆地だから、平地の先にある山の中腹の家にまでまた水を上げないとならないんですね。その中腹まで上げる圧力が必要だから、どうしても麓での圧力が高くなってしまうんだ、という説明でした。
続いて、「水圧の高い低いで漏水の傾向に違いはありますか?」と聞きました。
その時は、たぶんあると思います、くらいのお返事でした。つまり、これまで水圧と漏水量の相関関係を調べたことがなかったようです。でもそれを機に、上下水道部が調査をしてくれまして、後日報告を受けたところ・・・
水圧の高低と漏水量には明らかな相関関係が認められたとのことでした。やっぱりか。
というわけで、漏水の原因は以下の2つ。
①水道管の老朽化
②過剰に高い水圧
そして⑴の対応としては200年かかるから絶望的。実際に9月議会では、このままだと将来的な値上げを検討せざるをえないという答弁もありました。そりゃそうでしょう。だって200年もかかるんだもん。
一方で⑵の対策は、水圧の高い麓で減圧弁を取り付けたり、平地の先にある山の麓で再加圧するためにポンプを取り付けたりすればよいだけなので、管路更新よりも短期間で可能です。上下水道部に確認してみると、市としてこのような考えはなかったけど、シミュレーションしてみると現実的な工事だとのこと。
また、市内でも漏水が多い地域は限定的で、特に漏水が多いのは青垣地域。なんでかわかります??他地域では下水道を通すタイミングで、ついでに上水道も管路更新していたから水道管が比較的新しいのですが、青垣地域は浄化槽を使っているから下水道が通っておらず、水道管が古いままなんですね。だから漏れやすいのです。
だから、青垣地域で水圧が高いエリアを集中的に減圧、再加圧工事をすれば、理論上漏水を効果的に抑制することができます。
さらに、地元の水道屋さんとこの話をしていると、
水道屋:「そうそう、水圧が高いエリアは給湯器もうよう壊れるねん。そこの水圧を落とせたら、そういう目に見えにくい効果もあるで。」
私:「ごめん、そしたら水道屋の売上落ちますねw」
水道屋:「その時は別の仕事作るやんw」
なんていう話もあり、この高すぎる水圧はいろいろ悪影響がありそうです。
さて、続いて投資費用の話です。減圧弁の設置には1,500万円、加圧ポンプの設置には4,500万円がかかります。仮に10億円分の工事費がかかり、毎年1億円分でも漏水を防げたとしましょう。一見効果が低いように感じられるかもしれませんが、これが実現したら、これはとんでもない利回りですよ。利回り10%なんて、今時そんな金融商品はなかなかありません。水道事業会計では現金で債券を購入していますが、どうせ利回りは1%とかそこらです。そうじゃなくて、減圧・再加圧工事で漏水を抑制した方が経営的には利益を出せる仕組みになると思いますね。
もっと言うと、一般会計は令和5年度で約16億円の黒字で、その分は何の仕事もせずにタンス貯金にまわっています。実にもったいない!私が市長になったらその一般会計から水道事業会計に繰り入れして、そのお金で減圧・再加圧工事をします。そうすればただのタンス貯金が、10%か何%かわからないけど、それ相応に高い金利効果が得られる投資になるんですから。
こうして、減圧弁と再加圧ポンプの設置で、なんとか漏水の3割程度を抑えることができたなら、水道基本料金の半額化に必要な1億8千万円を確保することができます。私が市長になったら、議会との兼ね合いもありますから、その見通しが立った時点で、水道基本料金の半額化議案を提案することになると思います。
だから任期中の4年間で、なんとかその見通しが立つところまで持っていき、水道事業会計を健全化させたい!そして、物価高で苦しむ市民を少しでも助けられるよう、水道基本料金を半額化にもっていきたい、そう考えています。
私のこの計画を実施しなかったら、今後丹波市の水道料金は値上げされます。私が市長になったら、その反対で半額化を目指して投資します。
ヒト・モノ・カネという資源をどう活かして経営するのかによって、市民サービスに違いが出ることがイメージできたでしょうか?これが民間感覚の経営手法で、一般論で言うと、行政職員にはなかなか持てない発想です。
ちなみに、こうしたサプライズ的な公約を出すと、前回の「5万円」と同じ扱いにされそうなので念のためお断りしておきますと、
水道半額
現状の延長では叶えられない市民のニーズに対して、経営視点による投資効果によって叶えようとする公約(→市長になってからかなりの努力が必要)
5万円還元
使えるはずのない基金を崩してのバラマキ公約(→当選したら議案提案すらせず終わり)
という違いがありますから、あんまり一緒にしてほしくないです!
だから良いとか悪いとかではなく、しばらく行政出身者が市長に続いていた丹波市だから(現市長はスルーするとして)、これからの丹波市は、しばらくの間はこのような民間の経営手法で投資的な行政運営を行うべきだろうと考えています。だって議会から民間感覚で覗いていた限りでは、まだまだ投資の余地がありますからね。今回の水道事業はただの一例で、今後私が市長になったら、このような手法でどんどん埋蔵金を発掘し、市民に還元する丹波市役所にしていきます!
こうした経営手腕も市長候補者選びのポイントにおいていただけると嬉しいです。と言うわけで、もうちょっと生活コストが下がって暮らしをリアルに楽にしたいと思われるなら、